私は今までにたくさんのものを食べて来ました。
大人になると、付き合いも増えて珍しい食べ物を食べることも増えてきます。
人に誘われたり、口コミを聞いて自分で行ってみたり。
そしてその食べ物はきちんとしたコース料理であったり、屋台で販売されているものまでさまざまです。
人に言えるほど食べ歩きをしているわけではありませんが、美味しいものは大好きです。
その話をすると、他の人からは「一番おいしかったものは?」と聞かれることが多いのですが、美味しいものは多いのですぐには答えれません。
私はその時には最近食べた中で一番おいしいと思ったものを紹介しています。
けれど、私には思い出の味があります。
それは、小さなころ食べていた駄菓子です。小さな商店に行って少ないおこずかいで好きなものをどれだけ買えるかと苦手な計算で頭を悩ませました。
たまにはお会計の時に間違っていて恥ずかしい思いをしたこともあります。
駄菓子の中では「これ」という一点があるわけでなく、その年代によって自分の中でのブームがあるのです。私にとって思い出の味は、駄菓子全般だけでなく、駄菓子を買う時の環境や風景が一緒になっていい思い出となっているのです。
そのことを話すと、同じことをしていた人が案外多く、そして男女関係なく話すことのできる話題だと思いました。
今は24時間営業のコンビニも珍しくなくなり、いつでも好きなお菓子を買えるようになりました。
また、大人になった現在では車の運転もできるようになったので、すこし遠いところまで美味しいものを買いに行けるようになりました。け
れど子供の頃と同じことがあり、それは買う時にお金の計算をすることです。
ついついあれもこれもと選んでしまいがちでお会計の時に驚きます。
そして、子供の頃とは違って、カロリーの方も計算しなければならないところが結構つらいところです。
「食育」という言葉を知っているでしょうか?
食育とは現在日本でも積極的に取り込まれている教育法で、「食」という文化についてしっかりと理解をすることで食生活の安定と健全なる肉体を得ることができる、というものです。
現在食育を推進しているのは主に小学校となっており、給食や生活科、家庭科などの科目などを利用して食に対する基礎知識を身に着けさせるようにしています。
食育の対象となるのは、子供だけど思われがちになってしまいますが、すでにさまざまなものを食べてきた大人にこそ知ってほしい分野でもあります。
大人が知ることで正しい食生活を安定することができるとともに、それを子供に教えることによって食育の文化を強くすることが出来ます。
食育の内容としては、基本的に食べ物の知識が中心になります。
料理だけでなく、原材料である野菜や肉などの生産元や輸入経路など詳しく解説をします。
都市の近代化が進み、普段はスーパーマーケットに並んでいるのを見るだけに過ぎない野菜や、畑に囲まれた生活をしていてもなかなか見ることのできない精肉や鮮魚などの食材の大元を知らない子供も増えてきました。
そこで、食育を通してどのようにして私たちの手元に食材が届くのかを知ることで、食べ物に対する視界が広げられるのです。
なかなか「食育」という名前が一般化せず、同時に学校では家庭科などの代替授業も存在するため、あまり重要視はされていません。
しかし、食育自体は子供にも大人にも不必要ではない分野です。
そして「食育」という教科はありません。なぜならば私たちが食べ物に対してなんらかの勉強をすることが食育となるからです。
知って、買って、消費をするというサイクルをしっかりと構成することで、多少なりとも食べ物に対する姿勢が変わるかもしれません。